着物のリメイクとリフォーム
着物のリメイクとは、着物の持つ伝統的な美しさを残し形を変え実用的に使える様にする事で、着物をリメイクして蘇らせて活用する事です。
着物が主流の時代でも、反物が貴重な時代は、かけはぎや二枚の着物を一枚にしたりして大切にして長く着ていました。
現代社会では着物を着る機会も減ってしまって、着物を持っていてもタンスの肥やしになってしまっている人が多いのではないでしょうか。
しまいっぱなしで着物に虫が食ってしまったり、シミが出来てしまったりして、高価な着物でも着物として着ることが出来なくなってしまった時には、捨ててしまわずに着物のリメイクをしてみてはいかがでしょう。
最近では着物のリメイク教室や、着物のリメイクの本など沢山販売されています。
デコクロなど自分でリメイクすることが流行っていますので、趣味感覚で気軽にパッチワークやブローチなど、小さいものから着物のリメイクをはじめたりするのも良いですし、サイズ直しや裾あげなどの為、お直し店へ行くと着物のリメイクを扱っている所も多く見かけます。
切り刻むには惜しい位の傷みの着物ならば、着物から洋服へ専門家に頼んで、着物のリメイクするのも良いでしょう。
着物リフォームとは、着物のリメイクと変わらない言葉として現在日本では使われています。
リフォームと言う言葉が使われはじめて40年以上になります。
リフォームとは修正する意味なので、着物リフォームは着物を機能的に直してメンテナンスを行うことを言います。
着物リフォームでは女性物、男性物、帯、羽織、袴、浴衣など、沢山の種類の中から大人の女物の着物で大体スーツ1着が作れます。
着物リフォームで注意する事はシミ、傷みの場所が何処にどれくらいあって、使える布の量がどの位あり、どのようなデザインの物が作れるかを把握することと、着物を解く際に元の着物を傷つけずに解いて行くこと。
普通は着物を作る時とは逆に解いていきます。
しかし現在では和裁の出来る人も少ないでしょうから、使いやすいリッパーと言う手芸屋さんで100円位で売っている道具を使って、袖か襟から解いて行くと大変便利で楽に解けます。
古布などは傷んでいる場合もあるので、裂いてしまったり穴を開けてしまったりしない様に、慎重に解いていきましょう。
着物リメイクの活用
着物リメイクでワンピース
着物リメイクでワンピースを作るのには、シミや傷のある着物から作るとすると、ワンピースは丈が長いので難しくなります。
丈が短かったり、袖のないワンピースなら大丈夫でしょう。
着物リメイクでワンピースを作るには、着物の素材や模様を選んで作る楽しみもあります。
着物リメイクの素材は正絹や紬や緋など色々な着物があり、着物リメイクワンピースを作るのも、素材の相性と洋服のデザインを考えて着物リメイクするとリメイクしやすいでしょう。
正絹は柔らかいので体にフイットし易く、紬などは大島紬や結城紬など高価ですが、丈夫な素材で着物リメイクでワンピースを作ってもコーディネイトしやすく落ち着いた感じで、しっかりとしたおしゃれ着が着物リメイクで作れるでしょう。
昔はお嫁にいくのに実家からタンスを持って嫁いで来て、そのタンスの中には嫁ぎ先で困らない様にと、留袖、付け下げ、小紋、喪服と入れて嫁がせ、夜になると姑がこっそりどんな物を持って寄こしたか確認したそうです。
着物を着なくなった最近は、喪服などは近い身内でも亡くならないと着ることも有りませんし、葬式は急な事なのでレンタルされる人も増えています。
着ることが減っただけに、同じお悔やみの時に着用することが出来る為、喪服の着物を礼服に着物リメイクし、ワンピースを作る人が増えています。
浴衣からワンピースを作るのも柄も素敵ですし、夏の絽の着物をリメイクしてワンピースを作ると、透かしが素敵で涼しい着物リメイクでワンピースができるでしょう。
着物リメイクでチュニック
着物リメイクでチュニックを作るには、好みにもよりますが個人的には派手目の模様は使わない方が無難だと思います。
というのも、チュニックが派手すぎると他の来ているもののインパクトが薄れるからです。
逆に派手な柄は遊び心がるという考え方もあるので一長一短です。
デザインは何分丈の袖にするかがポイントです。
7分袖くらいが見た目的にはいいと思います。
着物を解いて大きな長方形の布を作ります。
その後に真ん中に襟ぐりを作って、脇を縫う。
最後に、断ち目と袖口と裾の始末をすれば出来上がりです。
着物は殆どがレンタルされる方の方が多いと思います。
着物って何枚も持っていないので、成人式や卒業式、結婚式に招待された時などが着る機会ですが、その着る機会が少ないにもかかわらず高額だからでしょうね。
レンタルだと違う模様や色の着物をその度に着れるのですから、お得感はあります。
着物リメイクでドレス
着物リメイクでドレスを作くる人の多くは、着物の礼服である留袖を洋服の礼服として着ることのできるフォーマルドレスにリメイクしています。
留袖は結婚式などがないと着ませんし、その度に着付けするのも大変で、自分で着れない人も多く着付代も馬鹿になりません。
長時間拘束される事もあり、帯など窮屈だということも、着物リメイクでドレスに作り変える人が増えていることの原因のひとつではないでしょうか。
私の母は旧家の為、結婚式などの行事に出席することが多く、同じ柄の留袖を続けて着るのが嫌いでいく竿か持っています。
何か有った際には借りるには重宝ですが、実際には私の奥さんも楽な洋装を選んでしまっています。
留袖を何竿も持っているのなら、一着位は着物リメイクでフォーマルドレスにしてみてはとも思いますが、留袖にハサミを入れるのに躊躇してしまうのでしょう。
着物リメイクでドレスを作る場合、元の着物を着付けた際に使用していた帯も、アクセントや他の利用法で素材として使うとより豪華な着物リメイクでドレスが出来上がります。
最近では着物リメイクドレスのレンタルもされており、豪華なデザインも多く、ウディングドレスなどにもなっています。
おばあちゃんやお母さんの思い出を身にまとって嫁いで行くのも、結婚式を盛り上げ涙を誘うのではないでしょうか。
ここ何年かミスユニバース日本代表のフォーマルドレスに、着物リメイクでドレスをデザインして出場している人が多くなったそうです。
2007年に日本人で優秀した森理世さんも着ていましたね。
私としては着物リメイクでドレスと言うと、古いですが中森明菜の「DESIRE」の衣装が印象に残っています。
着物リメイクでバック
着物リメイクでバックを作るのは、趣味としても沢山の方がされていますし、着物リメイクで作ったバックは洋服の時も使えますし着物の時も使えるので実用的です。
着物の柄の素敵な所をメインに作ったりすると、自分だけのバック感がありますね。
また着物リメイクでバックを作ると言っても、素材に洋素材を合わせることも容易で、レースやデニムやファー使って手を加えると、可愛らしいデザインの着物リメイクでバックが出来ます。
また、着物リメイクでバックとかしこまらないで、巾着などは簡単ですし、着物地の幅を活かして直線縫いだけで出来るので作ってみるのも楽しいでしょう。
私の奥さんは骨董屋さんで反物を安く買って、暇を見て直線にハサミを入れて着物地を裁断しておいて、ミシンでダダダと一気に何個か作り溜めをしておいて、人数の集まる会には手土産で全員へプレゼントして喜ばれています。
着物リメイクでバックを作ると言うのも、手軽に出来ますし、着物リメイクに関する書籍も沢山販売されています。
着物リメイクで小物
着物リメイクで最初に作り易いものは、小物作りではないでしょうか。
着物リメイクと言う形ではなくても、小物の手芸の本は売っています。
それを参考にして、着物リメイクで小物を作るだけなので、普段から手芸などされている人には、気楽に始められると思います。
まして最初からタンスの中から着物を出して来て、着物リメイクをする為に、着物にハサミを入れるのには抵抗もあるでしょう。
でも違う面から考えて、着物リメイクのオマケとして、大きな着物リメイク作品を作った後のハギレを使って、小物を作ると言う方法もあります。
着物リメイクでドレスやワンピースなど、大物を作って一定の量のハギレを捨てずに集め小物を作る。
より個性的な小物が出来るでしょう。
私の奥さんは良く5㎝位しかないハギレを取っておいて、包みボタンを作っています。
何もないTシャツに付けるだけでもオシャレですし、小さい頃のボタン集めのようで小さな楽しみになっているようです。
着物リメイク 洋服
着物リメイクして洋服を作るのに、着物の反物の幅が通常36㎝だということを考えて作るとよいでしょう。
洋服の生地の幅は通常9cm、ダブル幅の場合は11cmです。
着物リメイクで洋服を作るとなると、はぎ合わせてから洋服の幅に作らなければならず、マチを何処にもって行くかとか、縫う個所や量も増える様に感じますが、逆に布端は始末されている為、うまく使えば布の始末をしないでも良い個所が出てきたりします。
後は洋服のデザインと相性の良い着物リメイクの素材でしょう。
洋服のデザインも沢山あります。
しっかりした出来ばえを求める洋服には、ジャケットやコートなどがあり紬などが合い、夏物の着物の素材に使われる絽や紗や麻などは、涼しげで夏物の洋服ブラウスや、夏のエアコン対策用のボレロなどが、着物リメイクで洋服を作るのには良いアイデアです。
最近では着物リメイクというか、着物を二部式にして着やすい形にして洋服の様に着ている人もいます。
作務衣なども着物と言うよりも洋服に近い形ですね。
着物リメイク 古布販売
着物リメイクする人の中には、着物は着ないけど着物の柄は好きで、着物リメイクをしている人も多いのではないでしょうか。
着物リメイクの為に、何も着物をタンスの奥から捜しだしてとばかり考えずに、着物リメイクショップなど沢山のショップが、チェーン展開もして古布販売もしています。
普通の手芸屋さんの様に、パッチワークしやすい様に切り揃えて、何種類か束ねて古布販売していたり、着物として販売していますが、子供用だったり、シミが少し有ったり、派手だったり、地味だったりして、自分では着物としては着ないけれど、着物リメイク向けには良い古布販売をしていたりします。
ネットなどでも手軽に手にはいります。
骨董市や普通のリサイクルショップでも、古布販売がされていたりするので、何度も足を運んで良い古布を探してみたり、骨董商やリサイクルショップの方と仲良くなると、掘り出し物は取っておいたりしてくれるので、買い物や小旅行のつもりで古布販売の店を訪れて、着物リメイクの古布を集めてみてはいかがでしょうか。
その他の着物リメイク
着物帯リメイク
着物帯リメイクで思い出したのが先日、古い帯を利用したポーチというものが売っていました。
古い着物帯リメイクのポーチだけあって、着物帯自体に年季が入っているのか、少し黄ばんで古ぼけた感じでした。
しかし素晴らしい柄で、布に厚みもあり刺繍も素晴らしかったです。
着物帯というのは、昔から着ている着物よりも上質で、高い帯を着けるという着物の着方もあり、帯は金糸銀糸などを厚く使い、
立体感を持たせ、着物よりも良い物が多く、着物の中でも帯は海外でも人気の高い商品です。
袋帯にした時にオタイコの部分に来る柄は最高で、その柄を使ったカバンなどは素敵ですね。
着物帯は中に芯が入っているので、それを抜いて着物帯リメイクをします。
帯地だけでもしっかりしていますが、抜いた芯もしっかりしているので、リメイクするとしっかりした物が作れます。
着物帯リメイクは、着物リメイクの中でも質の良い物が作れるでしょう。
古布リメイク
古布リメイクとは古布が無ければつくれません。
古布は大正、明治、江戸と、アンティーク着物の布が高価で希少な古布となりますが、古いだけに耐久性に劣る古布が多く、袖や襟、お尻などすりきれていたり傷んでいたり、長い年月を経ると、徐々に布も弱って来てしまうので良く確認してみましょう。
最近では、若者の間でアンティーク着物を着るということが流行っていて、若いのにモダンに着物を着こなしている人がゴスロリの如く見かけられます。
若い人が着物を楽しんでくれているのは日本人としては嬉しいですね。
私の大叔母が人形作家なのですが、古布を使って人形を作っています。
古布を使った人形の方が味が出るからだそうで、ひな人形も古布でつくります。
でも最近は古布を手に入れるのも大変になったとボヤいていました。
大叔母は自分の作品の素材にこだわって、古布を使用して人形作りに意識せず、古布リメイクしているのでしょうね。