「正義」の考え方について
弁護士法の1条1項には、「弁護士は基本的人権を擁護し、社会正義を実現することを使命とする。」って書かれてます。
まずは「正義」の考え方です。
多くの人は子供の頃にテレビで、ヒーローが悪い怪獣を倒したり時代劇で主人公が悪代官を成敗したりするシーンを何度も見たと思います。
テレビの中で悪いとされている怪獣や悪代官には弁解の機会すら与えられません。
しかし、実社会では悪とされている被告人であっても弁明の機会があります。
本来、「正義」とは凄く曖昧なものであるといえるのではないでしょうか?
したがって、「正義」と「悪」という2つの局面で判断するのは無理があります。
「正義」と「悪」の考え方は人それぞれによって価値観が違います。
特に民事上の裁判においては「訴える側」と「訴えられる側」のどちらが悪いかなんて立場によって変わりますし、弁護士は「原告」にも「被告」にもつきます。
民事の場合は出来る限り円満解決する事を目的とする場合が多いので、事案の内容によって正義と悪を判断するしかありません。
民事のケースと刑事のケース
民事の場合は「依頼人の味方」です。
交通事故でも駐車場内での逆突事故やクリープによる追突で、何か月も通院が必要なケガをしたとは思えないような被害者が長期の通院を求めたり慰謝料増額目的で弁護士委任するケースも多々あります。
あなたが携帯操作しながら歩いていて電柱や柱にぶつかってしまった時に何ヶ月も自費で通院しますか?
弁護士も「これで怪我はしないだろう」と本音では思っていたとしても、依頼があれば受任して味方になって都合よく動いてくれます。
一方、刑事の場合は「被告人の味方」です。
裁判の時には、法律に関して知識のない被告人に対して検察官から多くの質問や誘導があります。
その証言は「証拠」として記載され裁判の判断材料とされます。
検察官は、あらゆる知識と話法を使って証言を引き出そうとするため、時には脅迫に近い発言もあるかもしれません。
そういった行為をさせないための存在でもあります。
冤罪事件や別件逮捕などから必ずしも被告人が犯罪を犯したとは言えないこともありますので、検察官も絶対に正義という保証もありません。
弁護士の知人に聞いてみました
私は仕事柄ですが、数名の弁護士の方と懇意にさせてもらってます。
又、弁護士をしている同級生もいます。
仮に私が犯罪者となってしまって弁護士に委任した場合は強い味方になるでしょう。
弁護士は公平である必要はないと思っていますので、法を悪用してでも私を弁護すると思います。
逆に弁護士が真の「正義」だった場合、むしろ知人だからこそ少しの不正も許さず厳しい目で正義感を持って真実や悪事を暴く恐ろしい存在になってしまいます。
最近の事件では、凶悪犯でも心神喪失や責任能力が云々といって無罪を主張しているケースもあります。
自分の身内が被害者でも加害者に対して同じように弁護しますか?って思いますよね。
某お偉いさんに関しても、どんなに証言が出てきても無罪を主張しています。
「知らなかった」「記憶にございません」「秘書が勝手にやったこと」で済まされることもあります。
弁護士という仕事は私情を挟まず依頼人の利益に対してのみを優先する仕事になります。
結論に近くなりますが、弁護士とは職業の一つに過ぎません。
お金を稼ぐことを目的としている弁護士が殆どであると思っています。